商品を分かりやすく説明するだけではダメ
買物は楽しいですよね。
売ることばかりに気を取られると、この感覚を忘れてしまいがちです。
買物はお客さんが体験されるイベント、と意識しておく必要があります。
商品やサービスの説明を分かりやすく淡々とするだけでは不充分なのですね。
脳は快楽を求めるのですから、ドーパミンを出してもらわないといけません。
いくらよい商品でも、いくら分かりやすくても、無愛想だったりして買物が楽しいイベント
でなければ買ってもらえませんし、もちろん、リピートもしてもらえません。
お金をかけて雰囲気作りや演出をすることも可能ですが、お金をかけずに出来ることもあります。
その一つが、お客さんとのコミュニケーションです。
うまくコミュニケーションをとって、買物の場を快適な空間にしてしまえばよいのです。
自信をもってご提供する商品やサービスがあっても、売れないと意味がありません。
商品やサービスの中身自体が大事なのは、必要条件であっても、十分条件ではありません。
それと同じかそれ以上に大事なのは、どうやって買う気になってもらうかということなのです。
お客さんからすると、何を買うかより、誰から買うか、が大事なことを忘れてはいけません。
「嫌いな科目は先生も嫌い」の法則
ちょっと視点を変えて、学校の授業で考えてみましょう。
中学生や高校生のときに受けた授業で、分かりやすい授業はありましたか?
分かりやすい?
そんなの覚えていないですよね。
分かりやすいだけでは心に響かず印象に残りません。
では、好きな科目や嫌いな科目は何でしたか?
好き嫌いが割とはっきり分かれるのが、数学や理科のようです。
そして、嫌いな科目は、その先生も嫌いだったということを「法則」のようによく耳にします。
逆に、好きな科目は先生も好感が持てたということが多いのではないでしょうか?
そう言う意味では、先生の役割は非常に大きく、単に分かりやすく教えるだけでは不充分なのです。
つまり、教えられる「内容」よりも、教えてくれる「相手」が大事ということになります。
何を買うかではなく、誰から買うか
これをマーケティングで置き換えてみますと、お客さんにとって大事なのは、
「何を」買うか? よりも、「誰から」買うか? が大事、となるわけです。
自分の商品やサービスのことをお客さんに話すとき、まずは話を聞いてもらえるような関係に
持っていく必要があります。
お客さんとしっかり関係構築していきましょう、とよく言われるのは、そう言うことです。
世の中には、似た商品やサービスが溢れています。
そして、その中からどれかを選んでを買うときに「何を買うか?」だけ競うと、
中身に大差はないので少しでも安い方を買うということになります。
そんな消耗戦に挑むのではなく、お客さんとの関係性、つまりは、コミュニケーションを
上手く取ることで快適空間を創出すると、お客さんの脳にドーパミンが出やすくなり、
買物というイベントを楽しんでもらえます。
ところで、価格での消耗戦に強いのは、ネット販売。
リアル店舗で実際の商品を見て、ネットで同じ商品を見付けて安く買う、とか、ありますよね?
何回かのクリックで買物できて簡単便利で、対面販売からみると手強い相手です。
でも、そのネット販売にもまだまだ弱点があります。
買物というイベントを楽しませる、とかコミュニケーションといった面が弱いのですね。
お客さんを楽しませるというのは、簡単ではありません。
もし、ネット販売が単に便利という域を脱して楽しいイベントになったら驚異です。
しかし、ご心配には及びません。
お客さんとの関係性では、ネット販売よりも、リアルな対面販売が圧倒的に有利。
ネットでのやり取りは情報量が少なく、対面販売がそう簡単に負けるものではありません。
もちろん、そう簡単に負けないからといって、怠けていたらダメです。
何もせず、いろいろと工夫する努力を怠ると負けてします。
コミュニケーションは、お客さんの脳とあなた脳の相互作用に他なりません。
だからこそ、脳のことを知っておく必要があるのです。
「何を買うかではなく、誰から買うか」をより意識してみましょう。
(了)
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