脳は球技をしている
セミナーにご参加いただいた方々と話をしておりますと、
「脳には興味があるけれど、脳科学は難しそう」
とよく聞きます。
確かに、最先端の研究など難しい面もあります。
しかし、敬遠していてはもったいない。
脳科学はおもしろいですし、役に立つこともたくさんあります。
例えば、メタファーとして「脳は球技をしている」と捉えると考えやすくなることもあります。
野球、サッカー、テニスなど何でもよいのですが、球技の共通点は何でしょうか?
1つのボールを追いかけていることですね。
複数のプレーヤーが1つのボールを追ってゲームを進めます。
ボールが複数あると混乱してしまい、ゲームが成立しません。
脳も、球技と同じように1つのことにしか注意を向けられません。
その意味で「脳は球技をしている」とイメージできるのです。
ファーストコンタクトで起こっていること
初めてのお客さんとのコミュニケーションが苦手という方が結構おられます。
その原因として、相手のことを考えず、自分が言いたいことだけ伝えようとしていることが往往にしてあります。
近年よく言われる「顧客目線が大事だ」ということにもつながるのですが、ちょっと抽象的でモヤモヤした印象を持たれる方もおられるでしょう。
これを、「脳は球技をしている」で考えてみるとどうなるでしょうか。
自分の脳は、自分が売りたい商品やサービスに意識を集中していますね。
これを、例えば、自分の脳は「野球」をしているとしましょう。
一方のお客さんはというと、他の商品やサービスも気になっていて、もしかしたら、そもそも今は買いたいと思っているほどでもないかもしれません。
つまり、状況が全然違うわけですから、例えば、お客さんの脳は「サッカー」をしているとしてみます。
ファーストコンタクトでは、この状況でコミュニケーションが始まるわけです。
スムーズにコミュニケーションを取り始めるには
お客さんの脳は「野球」を楽しんでいるのに、自分の脳は「サッカー」をしている状況。
そんなときに、自分の脳がやっている「サッカー」のボールを、相手の脳の「野球場」にポーンと投げ込んでも、見向きもしてくれないのは当たり前ですね。
いきなり本題に入るのでは無視されるだけ。
まずは、こちらの「サッカー」に興味を持ってもらわないといけません。
お客さんに、「野球」を一休みにして「サッカー」でもしてみようか、と思ってもらわないといけないのです。
こちらを向いてもらうには、お客さんとの何気ない会話から共通点を見付るなどして親近感を持っていただくとよいでしょう。
いきなり本題に入らないと回り道のようにも思われますが、むしろ近道なのです。
これで、ファーストコンタクトも大丈夫ですね。
(了)
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